プロアントシアニジン(Proanthocyanidins:PA)はフラボノイド系のポリフェノールで強力な抗酸化作用を持つ物質です。
プロアントシアニジンは松樹皮やぶどう種子に含まれていることで知られていますが、その他にもいちごやりんご、クランベリー、ブルーベリー、カシス、黒豆、大麦など幅広い植物に含まれています。
しかし、含有量やプロアントシアニジンの質としては松樹皮やブドウ種子が優れており、商品の成分として使われる場合は松樹皮かブドウ種子の抽出エキスが使われる場合が多いようです。
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なぜプロアントシアニジンには消臭作用があるのか?
プロアントシアニジンの消臭作用は抗酸化作用によるものです。
ポリフェノール類に消臭作用があるのはよく知られていますが、その仕組は抗酸化作用にあります。
抗酸化作用は強力な消臭手段の一つです。
プロアントシアニジンの抗酸化作用は非常に強力で、その作用はビタミンEやビタミンCなどよりも優れていると言われ、抗酸化作用の王様と言われることもあるほどです。
抗酸化作用による消臭の仕組み
抗酸化作用における消臭作用は大きく3つあります。
1.化学変化
「におい」とは物質です。「臭いにおい」とはメチルメルカプタン、アンモニア、イオウなどの悪臭物質が原因です。
臭いを消臭する有効な手段はその悪臭物質を分解したりして化学変化を起こし、別の物質に変えてしまうことです。
ポリフェノール類に代表される抗酸化物質は悪臭物質と結合することで、悪臭物質に化学変化を起こし、分解・中和する性質があります。
その効力が強いため、多くのポリフェノールが消臭剤に使われています。
2.抗菌作用
臭いの悪臭物質を産生する要因に微生物があります。いわゆる「菌」というものです。多くの悪臭物質は菌による代謝で発生します。
ポリフェノールなど抗酸化作用を持つ多くの物質は抗菌作用も持っています。
そのため、悪臭物質の元となる菌を抑制することで臭いを発生させなくするという作用があるのです。
3.酸化を抑制する
抗酸化作用とはその名の通り、酸化を抑制する作用のことを言います。
時によって酸化は臭いの原因になることがあります。
体内においては脂質が酸化することで発生する過酸化脂質が臭いの原因になります。この過酸化脂質はノネナールといった加齢臭の元となる物質を発生する要因となります。
つまり、脂質の酸化を抑えることは加齢臭などの臭いを抑制することにつながり、抗酸化作用は正にその役割を果たすのです。
プロアントシアニジンによる消臭効果とは?
プロアントシアニジンによる消臭はキッコーマンなどによって特許取得もされており、消臭剤の成分としても使われています。
主な消臭対象としては次ようなものが挙げられています。
- 全般的な体臭
- 口臭(呼気臭)
- 加齢臭
- 便臭